今回は、コーディネーショントレーニングの視点から、『昔ながらの遊び』がどのような能力の向上に役立つかについてお話しします。

『昔ながらの遊び』は、以前はあまり重要視されていませんでしたが、多彩な体の動かし方を含むコーディネーショントレーニングであり、運動能力を引き出すために役立ちます。  コーディネーション能力は、『定位・反応・リズム・バランス・連結・変換・識別』の7つ能力に分けることができますが(コーディネーション7つの能力に関して詳しくはライズアップスポーツホームページをご覧ください)、コーディネーションの要素を含む『昔ながらの遊び』を行うことで、自然と運動神経を養うことが出来ていました。
以下の表は、いくつかピックアップした昔遊びとコーディネーションとの関係を表しています。 この表のようにはっきりと能力が区分されるわけではないのですが、主に使用する能力に○がつけてあります。

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最近では、子どもの遊ぶ時間を削ってまで、塾や特定のスポーツ教室に通わせる傾向にあるように思います。そうしたことが悪いとまでは思いませんが、子ども達にとって偏りを作ってしまうように私は感じます。
これらは単なる遊びとして独立しているわけではなく、様々なスポーツの土台となり、また脳の発育にも良い影響を及ぼします。遊びの中から社会性を学び、コミュニケーション能力を培い、健全に発育する機会を得ているのです。
しかしながら、現在では昔と比べて、「3つの間」が足りないと言われており、この3つの間とは、時間、空間、仲間のことを指します。
現在でも、昔の外遊びが出来る環境が十分に残っていたら、私はライズアップスポーツを立ち上げていなかったかもしれません。良くも悪くも、子どもたちを取り巻く環境はどんどんと変化していますので、私達大人が正しい知識を持って、子ども達にとって良い環境を整えてあげる必要があるのではないでしょうか。