RUSでは、多くの体操・運動教室がやっているような年齢別のクラス分けをしていません。確かに年齢別だと、クラスの振り分けがハッキリしていて分かり易く、理解力のバラつきなども少なくなるので、発達に応じた活動を取り入れることができ、同年代の子ども同士で協力しあったり、競い合うことができるといったメリットが挙げられます。

 学校や幼稚園などの教育現場では、運動が得意な子も不得意な子も一緒に指導を受けます。その中で、「縄跳び 連続跳び」「跳び箱 開脚跳び」「鉄棒 逆上がり」というように、具体的な達成目標を掲げ、出来るようになるまで同じ練習を繰り返す指導が一般的です。
 しかし、これらの種目は、身体を総合的にコントロールすることによって、上手に出来るようになっていきます。そのためには、先に習得しておかなければならない動作があり、これを『レディネス』(準備性)といいます。

 子どもがつまずきやすい種目には習得段階があり、動きが複雑で難しい種目ほど、子どもに数多くのレディネスが備わっていることが条件となります。レディネスが足りない場合、出来るようになるまで時間がかかったり、途中で嫌になってしまうということにもつながります。

 例えば単縄跳びの動作を、上半身と下半身で単純に分けると、下半身は両足をそろえてリズムよくジャンプ出来るようになること、上半身はロープがたるまないように腕と手を連動させて滑らかに回すことが必要で、これら別々の動きをリズムに合わせてタイミング良く同時にコントロールする事ができて初めて単縄跳びは跳べるようになるのです。
 したがって、連続ジャンプが出来ない子どもに、いきなり単縄跳びをさせても出来るようにはりません。一見当たり前のようにも思いますが、年齢別一斉指導の場合、動作を分解して個々に合わせて教えてもらえる環境は意外と多くないのです。

 RUSのクラス分けに関して、レッスン受講者側としては、明確な基準が見えにくいといったデメリットがあるのですが、テスト等によるレベル分けでなく、私たちが子ども達を指導している中で判断することにより、テストでは測ることが出来ない、足りない部分を補う柔軟な指導が出来るようになり、後々の子どもの「つまずき」を回避することができるようになると信じています。

 このように、RUSでは個々に合わせた指導ができるようにクラス分けを行っています。